経歴の捉え方とは?

もし、小学生くらいの子供に

「ねぇねぇ、経歴ってなに?」

と聞かれたら、あなたはどう答えますか?


そもそも、なぜ経歴が重視されるようになったのか。


当然のことかもしれませんが、

「人は、過去の経験に対しては

安心感を持てますが、

将来の不確定な事に関しては

不安になるから。」

だと私は思います。


経歴が重視されるというのは、私を含む

会社員においては特にそうです。


就活や転職においても、配属先を決める際も、

学歴に応じて所属を決める。

と、就業規則に記載されている

会社もあります。


新卒であれば学歴、社会人であれば職歴を見られるのは、

その人の過去をみることが

一番安心できる指標であるからだと思います。


「私は御社に入ったら100万円の利益貢献します!まだ実績はありません。」

という人よりも

「私は過去に、営業で100万円の利益貢献を実際にしました。御社でも利益貢献できます。」

というほうが、確かに説得力はあります。


海外では、新卒という概念はなく

経験がないと、会社はまず雇ってくれません。

その為、学生のうちからインターンなどで

仕事を勝ち取り経験を積む事が重視されます。


確かに、経歴は大事です。

でも、私の中で印象に残った言葉があります。

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「会社員の世界は確かにそう。でも、ビジネスオーナーの世界はそうではない。」


と語られる、経営者の渡邊芳樹さん。


渡邊さんは高卒で山梨から上京され、大手電力会社に14年間勤められました。

「ただ目の前の仕事を頑張れば、

人生が豊かになると思っていた。学歴も、

人脈も、何もないところから今の事業の道をスタートした。」と伺っています。

 

当時は職場の先輩方の姿を見ていて、

仕事において尊敬はしていたものの、

人生が豊かになっているようには見えず

でも、何を具体的に変えれば良いのかは

分からない。

自分も同じように歳を重ねていくのか…

そう思っていたそうですが、

そんなところから

努力の方向性を変えられていきました。


ある先輩経営者の言葉が、

今でも忘れられないそうです。


「貴方の過去には興味はない。

私が興味あるのは、

あなたがこれからどうなりたいか。

ということだけだ。」


そして、渡邊さんは私にも同じ言葉を

かけて下さいます。


「あなたには無理よ。」

「貴方のレベルなら、このくらいかな。」

というような、ネガティブな言葉で

育ってきた私には、とても衝撃的でした。


思えば、海外の大学入学を後押ししてくれたのもイギリス人の恩師でした。

“You can do it. It doesn’t matter what someone says. I believe in you.”

(貴方になら出来る。他人がどう言おうと関係ない。信じてるわ。)


過去ではなく、自分の可能性だけを見て、

それを信じてくださる人がいるのは、

本当に有難いことです。


著名人スティーブ・ジョブズも、

ジョブズの大学入学を条件に

産まれてすぐ養子に出されました。

しかし、名大学に入学するも

里親の両親が大金を出してまで行く

価値はないと、中退。


でも、こうして彼の死後も彼の

名前が後世に語り継がれている。


日本に比べると、確かに

アメリカの方が圧倒的に養子の受入率が多く、私が留学した時にお世話になった

ホストファミリーも、一番下の子は外国籍の

養子で、本人にも堂々と話していました。


ですが、自分が養子である事を引け目に感じ、引きこもってしまうこともあり得たと

思うのです。


そうではなく、ジョブズが大事にしたことがありました。

「自分がどんな製品を造りたいのか。その製品をつくることによって、なにができるのか。生活や行動がどう変わるのかを示す「ビジョン」やアイデア

(引用:「カーマイン・ガロ著「スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション」)


渡邊さんも同じ。

見ているのは、

自分が今までどうあったかではなく、

これからどうなりたいのか。という事。


私も、自信を無くした時は

いただいた言葉を思い出し、

過去の自分ではなく

これから先どうなりたいのかを

大切にしていきます。