学歴・経歴はどれくらい価値があるのか。渡邊芳樹さんを通じて分かること。

経歴や学歴は、どれくらい意味があるのでしょうか。

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私は良い大学を出れば、良い就職先に就くことができ、そうすれば自動的に良い人生が待っていると、社会人1〜2年目まで信じていました。

 

名門大学だとか大手企業というのは、多くの人に知られている故に「良い」と思われているだけで、実際にその人にとって「良い」かどうかは、その人の価値観によって変わってしまうのですが。

 

会社で出世するなら学歴・経歴は必須。但し、会社員という枠を超え、年収という観点から見ると学歴・経歴というのは殆ど関係ない。というのが、私のこれまでの経験からの自論です。

 

会社員や決まった枠組みの中では、学歴や経歴の壁は未だに存在します。

残念ながら、ヨーロッパでは殆どの人が知っているような大学でも、日本では知名度がない限り、殆ど意味がないというのはよく分かりました(笑)

 

それはさておき、大手の会社であれば人事の配属を決める時も重要視されるのはその人の仕事のパフォーマンスというよりも、学歴である場合があります。

政治においてもそうです。歴代の内閣総理大臣は、東京大学出身者が殆どだというのをご存知でしたか?

 

亡くなった安倍晋三元首相は、成蹊(せいけい)大学(東京都武蔵野市)出身ですが、内閣総理大臣にしては学歴が低いと批判されたこともあるとか。それでも、政治に関する賛否はさておき、結果的に総理大臣としては歴代最長でしたね。

 

日本ほど、学歴と年収が反比例している国はないと言います。

日本では、理系でない限り大学院を卒業する人はマイノリティかもしれませんが、昨今、欧米ではMaster(修士)やPhd(博士)を取得してから就職先を探すことは珍しいことではありません。Bachelor(学士)はもはや就職の際、差別化(強み)にならないからです。

ただその分、アメリカでは学費に莫大な費用がかかるので、学生ローンの返済が出来ずブラックリスト化する人が跡を絶たないと言います。

 

大学院卒の人の基本給が、大学卒の人よりも高いのはなぜかというと、その分学費という形で(基本的には親が)「投資」しているので、収入として「回収」する額が大きくなっているのです。あまり疑問に思わないかもしれませんが、よく考えて見れば、ある意味当然なのです。会社員の枠を超えて、経営の世界になると、それが突然関係なくなってしまうのです。それは、自分の周りの人の話を聞いていてよく感じます。

 

私の友人の渡邊芳樹さんは、そんな壁を超えたいと経営の世界に飛び込んだそうです。

渡邊さんは会社員時代、超大手の東京電力に勤められていましたが、出世するには学歴が必要だと、当時のことを時々お話して下さいます。

 

私の知り合いには他にも東京電力に勤めている人がいますが、給与も福利厚生もよく、研修制度なども充実していて、一見辞める理由が見当たらないようにも感じます。

 

ただ、その人が、こんなエピソードを話してくれました。

彼は大学院卒ですが、本部への異動が決まった時、周りには地元採用枠で入社したと思われていたそうで、同じ部署の人に言われたのは「なんでお前、学歴ないのに本部行けたの?」という一言だったそうです。

 

学歴がないと、ポストの選択肢さえ制限があるというのがよく分かります。

渡邊さんは、「会社員であることが悪いことではないし、間違っているとも思わない。当時は自分の会社が最高だと思っていたし、会社に骨を埋めるつもりで努力していた。ただ、先輩や上司の姿を見て、人生で本当に自分が求めているものは、その枠の中にはないと気づいたから努力の方向性を変えただけ。」とおっしゃっていて、待遇も給与もそこまで悪くない環境の中、現状に甘んじることない、その選択と覚悟が本当に素晴らしいなと思います。

 

選択肢が多いというのは、やはりどんな状況においても有利ですし、周りがどう思うのかではなく、自分はどうしたいのかと自分に問いかけるのも大切だなと感じました。私もそんな価値観を大切にして行けたらいいなと思います。



参考:歴代内閣総理大臣出身大学ランキング<https://university-rank.com/ranking_primeminister.htm