稲盛和夫さんから学ぶ人生観「想いを実現させる」フィロソフィー

 

2022年8月24日(水)、日本を代表する電子機器メーカー、京セラの創業者・名誉会長の稲盛和夫(いなもりかずお)さんが老衰により90歳で亡くなりました。

 

稲盛和夫さんはKDDI株式会社最高顧問、日本航空株式会社名誉顧問、公益財団法人稲盛財団創立者など、日本を代表する数々の企業へ貢献し、その生き様からビジネスにおける名言をこの世に残しました。

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稲盛さんの生き様から学べること、それは

「思いを実現させる」哲学。

 

債務超過だったJALを再生させるという異例の功績を残した稲盛さん。その経歴をまずご紹介します。

 

1932年鹿児島鹿児島市に生誕。

1955年鹿児島大学工学部を卒業後、京都のガラスメーカーに就職。その僅か4年後の1959年、知人からの出資で京都セラミック株式会社(現在の京セラ)を設立。社長、会長を経て、名誉会長を務められました。

2000年にはKDDI株式会社を複数社の合併を経て設立。2001年にKDDIの最高顧問となり、そして2010年、周囲の大反対を受けながらも日本航空(JAL)の会長に就任します。

 

稲盛さんのエピソードといえば、やはりJALの再生。2010年当時、JALは2兆3,000億円という事業会社では稀に見るほどの巨大な負債を抱えており、事実上倒産していました。

 

国のインフラの一つである航空会社を再生すべく、稲盛さんは政府からの要請によりJAL の会長となります。

 

「絶対に無理だ。」「これまでの稲盛さんの経歴に泥を塗ることになる。」と、周囲は大反対。

そんな中、稲盛さんはこの大役を引き受けます。それは、3つの大義を感じていたからだといいます。

 

1つめは、日本経済への影響を食い止めること

2つめは、社員の雇用を保証すること

3つめは、正しい競争環境を維持すること

 

JALは従業員の福利厚生が充実しており、社員は家族含め飛行機代が無料だったりと手厚かったと聞きますが、会社の財政状況では考えられない程のザル勘定だったため、倒産当初も社員に危機感はなかったといいます。

まるで甘やかされた子供のように、努力しなくてもうちの会社は国を代表する大企業であるから倒産しないだろう、という意識がどこかにあったのでしょうか。

 

そこでまず稲盛さんが行ったのは、従業員の意識改革「JALフィロソフィーの改革」でした。

これにより、社員一人一人に経営者意識を身に付けさせることで、各部門の売上と経費の削減に成功したのです。

 

そして、僅か3年未満でJALは再び上場企業として返り咲きます。

 

意識一つで、会社の業績までひっくり返してしまう稲盛和夫さん。今度、本を読んでみようと思います。

 

やはり大切なのは人(精神)であり、どんなに大きな企業でもそれは変わらないようです。